少子高齢化

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  • #354
    けにお
    参加者

    21◯◯年、我が国では医学が発展し、老人が長く生きることとなりました。しかし、その一方で、社会福祉費用として多くの医療費や介護費用が必要となり、若者は長寿化する老人たちのために多額の税金を納めなくてはならなくなりました。

    豊かな生活を夢見て懸命に働く若者もいたが、結局は稼ぎの多くを税金に徴収され、手元に残るお金がほとんどありませんでした。若者たちの財布の中はいつも空っぽで、結婚し伴侶を養うことが難しくなりました。中には一大決心のうえ結婚し、夫婦共働きで生計を立てるものもいましたが、生活することが精一杯で、子供をもうける余裕はありませんでした。今の時代、子供は贅沢品でした。

    こうしたスパイラルが少子高齢化の要因で、国をますます弱体化させました。子供を作らないため、労働力である若者が減り、比例しGDPが減り、税収が減りました。一方の老人たちはと言えば、相変わらず「死なない」「稼がない」「殺せない」の3拍子であり、年々、増え続けて、国が老人たちであふれかえり、役に立たないじじ・ばばにかける医療費も比例し増えていきました。端的に言うと、少数の若者たちが多くの老人を税金と言うお金でもって背負い、養わなければならない国になっていました。

    〜そんなある日〜

    若者A「どうして、我々が老人の犠牲にならなければならないのか?」
    若者B「国は未来のない老人に資金を投じるのではなく、未来ある我々や子供たちに投資すべきではないか?」

    こうした疑問から若者たちは立ち上がった。
    若者たちは、老人たちを暗殺し始めました。
    若者は毒を塗った吹き矢で、密かに老人の後頭部を撃っていきました。

    老人たちはこの危機を重く受け止め、若者たちと協議することを決定しました。
    老若の協議はこの日から始まりました。

    最初は穏やかな対話であったが、次第に諍いが勃発していきました。

    老人A「我々はこれまで努力して今の豊かな国を築き上げてきた」
    老人B「そうだそうだ!それを後から来た連中がとやかく言うな」

    若者C「どこが豊かなものか。我々若者は窮乏している。また、いつまでも過去の話をしていても建設的ではない。きちんと現在を見ること。そして、未来を見据えることが肝要だ。」
    若者D「その通り! 今、我々若者は老人たちが足かせとなり、高い税金を取られ、生きていくのが精一杯だ! 子供を持つこともできない。このままでは我が国は滅びるぞ!それでも良いのか?」

    老人A+B「未来など、知るものか! わしはわしが長寿を望むだけじゃ!よし、話は平行線のままで決着がつかない!力ずくで結論を出そうではないか!」

    若者C+D「おい、お前ら年寄りのくせに威勢がいいな!しかし、若い肉体を持つ我々に力で挑んで勝てると思っているのか?逆に、ひとひねりだ!」

    こうして、若い世代と老人との取っ組み合いの激しい戦いが始まり、その戦いは数年にわたり続きました。

    〜それから数年後〜

    遂に、力の強い若者たちの勝利となりました。一方で非力な老人たちは若者により、この世から一掃され、街には若者しか残りませんでした。
    生産性がなく金食い虫であった老人がいなくなったため、国は医療費や介護費などの社会福祉費の支出が削減されました。そのため、若者たちは国に支払う税金が減りました。国は若者たちだけの国、未来永劫栄える活力ある国、となりました。。。とメデタシメデタシとはなりませんでした。

    なぜなら、若者もいずれは老人になるからです。そして、若者だった者が老人になった瞬間に、若者たちから、吹き矢などで暗殺されるなんて、真っ平ごめんだったのです。

    若者達は暗殺や撲殺されることを回避するために、老人に差し掛かる前に、体全体を整形手術で若作りするようになりました。そのため、老人たちはこの世から姿を消し、街には見た目は若いが中身は老人のエセ若者たちが混ざるようになりました。

    最初、本物の若者はエセ若者の存在に気づきませんでした。しかし、病院通いする若者や介護が必要な若者たちがやたら増えたことから、若者たちは異変を感じていました。また、同時に国の社会保障である医療費等が増加し、年々徴収される税金が多くなっていたことからも、本物の若者達は疑念を持ちました。

    若者「何かがおかしい。こんなに医療費や介護費用の社会福祉費用がかかるなんて! 国の財政が苦しくなるなんて!そして税金が高くなるなんて!これではまるで老人たちがうじゃうじゃいたひと昔前と同じじゃないか? しかし、街には老人はおらず、若者しかいない。なぜだ!?WHY????」

    週刊文春スクープ
    『エセ若者続出!?若者が老人になる前に、若作り整形を施す!』

    若者は週刊誌の文春砲でやっと気づかされました。老人たちは密かに整形手術を受けて若作りし、若者に化けていたことに。

    若者「そうか!エセ若者のせいで、医療費が増加しているんだ!」
    しかし、見た目はまったく若者なので、エセ若者なのか、本当の若者なのか区別できず、若者達は得意の毒付きの吹き矢でエセ若者の後頭部を狙うことができませんでした。

    老人を減らせない若者たちは、危機感を募らせた。何しろ見た目老人ではないため、老人の後頭部を吹き矢で狙い撃ちできず、抹殺できず、他にコレといった少子高齢化の対策を取れず、困り果てていました。老人やエセ老人は、一斉に集まり、みんなで検討することにしました。

    若者「やはり、あれしかない。そうでないと我が国は持たない。」

    エセ若者「そうじゃのう。仕方ないのう。あれしかないな。」

    実は皆、この問題の根本的な原因に気づいていました。
    医療の発達のため、殺さない限り、死なない限り、エセ若者(中身は老人)が年々、増えていくことを。
    若者から徴収する税金よりも、人数が多いエセ若者(中身は老人)にかける社会福祉費用の方が、大きくなることを。
    社会福祉費用を確保するために、税率を上げざる得ないことを。
    取られる税金が多いため、頑張って働いても、若者のお金が無くなっていることを。
    お金もないのに、子供なんて贅沢品を作るなんて、ばかばかしいことを!
    つまり、社会福祉制度が破綻していることを。

    こうして、若者とエセ若者は、諸悪の根源である社会福祉制度を打ち切ることにしました。また同時に国は安楽死を法で認めることにしました。

    その結果、お金を持っている老人は自分で医療費を払い、今までどおり長生きできるようになり、お金を持っておらず稼ぎもない老人達は、否応なく安楽死を選ぶしかなくなりました。

    社会福祉制度を止めると言うことは、つまり、「金持ちは長生きできるが、貧乏人は自らの命を断つしかない」ことに他ならないので、倫理的な観点から、今まで誰も口に出して言うことが難しかったのです。しかし、これが現実で、国がたちいかなくなれば共倒れです。社会福祉制度を取りやめること、安楽死を認めることで、財力なき老人を口減しをすることにしたのです。現在に姥捨山制度が蘇ったのです。

    こうして、我が国から、貧乏な老人は淘汰されて、若者とお金を持った老人だけの活力ある国に変わりました。若者は税金が減ったので、お金が貯まるようになり、安心して子作りにも励めるようになりました。

    22◯◯年、さらに医療が発展し、自分のクローンを作れるようになりました。
    そして、脳にある海馬や大脳皮質をクローンの脳に移植することで、整形手術ではなく、本当に肉体が若返ることが可能になりました。
    海馬や大脳皮質とは記憶を司る脳の器官であり、これをクローン体に移植することで、年寄りや病人は今の記憶をそのままに、クリーンな若い体になれることとなりました。

    いわゆる不老不死になりました。定期的に若いクローンの体を乗り換えることで、若いまま200年でも500年でも、生き続けることが可能になりました。
    人々は、龍が如く永遠の命を得たことに歓喜しました。そして、この画期的な技術を開発した医者は大変な有名人となりました。

    23◯◯年、人々は憧れの不老不死の技術を手に入れ、若々しさを保ちながら二百年程度生きていました。また、誰しもが心身ともに若いので、頭や体は思うように動き、誰しもが多くを稼ぐことが出来ました。しかし、国力や財政とは違った新たな社会問題が生じました。人々は、そもそも、長く生きることに飽き始めたのです。

    若者A「生きているけど、若くて元気だけど、何か物足りないな。毎日が充実しないというか。」

    若者B「そうだよな。最初若者だった時は新しいことがいっぱいあって、刺激もあって毎日が面白かったけど、2、3周目の若者になったら、もう何を経験しても、知ってることばかりで、ワクワクしなくなったな。今となれば、1周目の若者の時に、若気の至りで患ったクラミジアの痛みが羨ましいぜ!」

    若者C「人生に飽きたな。子供もいっぱい作ったし。もういいや。心残りはないな。そろそろやめましょうか・・・」

    若者D「最近、メガネをかけている人たちが多いな。」

    若者E「何度もクローンに脳を移植すると、不思議に目だけが悪くなるそうだ。これは退化というよりも進化なのかも知れないが、意外な形で現れるものだ。つまりメガネを掛けている人は往々にして数周目の若者である証拠で、特に度の強いメガネの人は相当長く生きている長老なのだろうな。おっと、体は若いから長老呼ばわりするのは誤りだな。」

    また、皆が実質的に、不老不死になったため、人口が増えすぎ、食料や資源が追いつかなくなる問題も発生していました。

    若者F「肋骨一本折るくらいの覚悟で、未知の宇宙に飛び出してみるのも悪くないな。こんなに生きたので、今更、死んでも悔いないし。」

    若者D「俺は、飽き飽きした人生を打ち止めにするよ!安楽死って、ほのかな快楽を感じつつ、簡単に逝けるそうだ」

    若者たちは、宇宙に飛び立つ者、安楽死を選ぶ者、そのまま生き続ける者の三者三様に割れた。

    24◯◯年

    この頃になり、やっと、我が国の食料不足や資源不足の問題は、解消されました。
    そうです、ついに我が国の年齢別人口分布が適正値を示したのです!!

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    #462
    茶屋
    参加者

    どうもポテトです。
    命を軽視すると挑戦的になるというのであれば、元気な老人が最強と言うのはとてもロックだと思いました。福祉についてはとてもいろいろな考え方がありますが、その色々のせいで本来誰かの為であるはずなのに歪になっているように感じます。
    いきなり誰が書いたのかさっぱりわかりません。他の作品も読みながら予想していきましょう。

    #473
    けにお
    参加者

    やたら修正されているなあ。

    現在の福祉や社会問題を描いている。

    仲間にこんなの描く人、いたっけなああ。。。さっぱり分からん。

    分からんと言うことで、茶屋さんと予想しよう!

    #486
    なかまくら
    参加者

    金槌太郎(エセ)です。
    これは、なんというか、ぶっとんでいますね。
    >若者達は得意の毒付きの吹き矢でエセ若者の後頭部を狙うことができませんでした。
    で、堪えられずに吹き出しました。その拍子に飛び出した矢に塗られた毒でドクリ・・・。エセ若者である私はやられてしまったようです笑
    作者さんは、きっとけにおさんです。

    • この返信は2ヶ月、 3週前になかまくらが編集しました。
    #497
    ヒヒヒ
    参加者

    #文明3の住人です
    「エセ若者」の語感の強さよ……。資源の分配は文明の発祥からずっと大きな課題ですね。若者とエセ若者にはまだ早すぎる問題なのです。そう、救いは人工知能によってもたらされます。あなたも偉大なるおじい様の下で安らかに暮らしませんかフフフ……(ディストピア脳

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